漆喰以上!珪藻土でつくる「呼吸する壁」とは?京都で50年の工務店が解説

漆喰以上!珪藻土でつくる「呼吸する壁」とは?京都で50年の工務店が解説 | 自然素材

「なんだか空気がよどんでいる気がする…」

「もっと気持ちよく深呼吸できる家で暮らしたい」。

日々の暮らしの中で、そんな風に感じることはありませんか?

実は、住まいの「空気の質」は、壁材ひとつで大きく変わることがあります。

中でも自然素材の珪藻土は、「調湿効果で快適らしい」「見た目もおしゃれ」といったイメージがありますが、

「本当にずっと効果があるの?」

「お手入れは?」

「他の自然素材と何が違うの?」

など、具体的な疑問も尽きない素材かもしれません。

この記事では、そんな珪藻土の壁が持つ本当の力と、上手な付き合い方について、京都で長年自然素材の家づくりに携わってきた私たちが、余すところなくお伝えします。

珪藻土ならではのメリット・デメリットから、プロが教える選び方のポイント、そして他の塗り壁材との客観的な比較まで。

この記事を読み終える頃には、珪藻土がもたらす「目に見えない価値」を理解し、あなたの家づくりにおける「壁選び」の確かな視点が見つかるはずです。

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目次

まずは知っておこう!珪藻土の壁ってどんなもの?

珪藻土の壁について理解を深めるため、はじめに「珪藻土が何であるか」そして「壁材としての種類と選び方の基本」を見ていきましょう。

珪藻土とは【呼吸する自然素材】

珪藻土(けいそうど)とは、大昔の植物プランクトン「珪藻」の殻が化石となり、積み重なってできた天然の土です。

最大の特徴は、目に見えないほど小さな孔が無数に開いている「多孔質構造」であること。

この孔が、湿気を自然に調節する「調湿性」や、気になるニオイを吸い取る「脱臭性」といった優れた機能を生み出します。

また、主成分がガラスと同じ二酸化ケイ素(SiO₂)であるため、熱に強く燃えにくい「耐火性」も備えています。

そのユニークな特性から、古くは工業用にも、そして近年では私たちの住まいの壁材としても活用される自然素材です。

珪藻土壁の3つの種類と選び方の基本ポイント

珪藻土を壁に使う場合、主に「塗り壁タイプ」「ボードタイプ」「珪藻土クロス(壁紙)」の3つの種類があります。

塗り壁タイプ:
職人の手仕事で仕上げる壁
粉末状やペースト状の珪藻土を、職人さんがコテという道具を使って、壁に直接塗り付けて仕上げる伝統的な方法です。手仕事ならではの温かみのある、独特の風合いが生まれるのが特徴です。
ボードタイプ:
板状に加工された珪藻土建材
工場であらかじめ珪藻土を混ぜ込んで板状に加工した建材です。主に新しい家を建てる際に、壁の内部(下地)に施工され、見えないところで調湿などの効果を発揮します。
珪藻土クロス(壁紙):
珪藻土を表面に施した壁紙
一般的な壁紙の表面に、珪藻土の粉末を薄くコーティング(貼り付けた)製品です。塗り壁よりも手軽に施工できるのが特徴です。

さて、このようにいくつかの種類がある珪藻土壁材ですが、どのタイプを選ぶ場合でも、その効果をしっかり引き出すために、共通して押さえておきたい大切なポイントがあります。

それは、まず第一に、製品にどれくらいの珪藻土が含まれているか(珪藻土含有率)です。

やはり、珪藻土ならではの調湿効果や脱臭効果を期待するなら、この含有率が重要な目安になります。

次に、珪藻土を固めるために使われている固化材(バインダー)の種類も確認しましょう。

これが珪藻土の小さな孔を塞いでしまうようなものだと、せっかくの機能が十分に発揮されないこともあります。

そして最後に、選んだ壁材がご自宅の壁の下地の状態や、施工方法と合っているか(施工方法や下地との相性)も、仕上がりや耐久性に関わる大切な点です。

珪藻土の壁がもたらす5つの嬉しいメリット

珪藻土はそのユニークな特性から私たちの住空間に多くの機能的なメリットをもたらしてくれます。

珪藻土の壁が持つ主な機能は、以下の通りです。

珪藻土の壁がもたらすメリット
  1. 調湿効果: 室内の湿度を自然にコントロールし、一年を通して過ごしやすい環境を作ります。
  2. 脱臭効果: 気になる生活臭を吸着し、空気を清潔に保ちます。
  3. 耐火性: 万が一の火災時にも燃え広がりにくく、安全性を高めます。
  4. 安全性: 化学物質をほとんど含まない自然素材なので、安心して使えます。
  5. デザイン性: 塗り方や色を自在に選べ、個性豊かな空間を演出できます。

ここでは、これらの代表的な5つの機能について、もう少し詳しく説明していきます。

①【調湿効果】:一年中過ごしやすい室内環境へ

珪藻土の最大の特徴は「調湿効果」。

無数の微細な孔が、湿気が多い時は水分を吸い込み、乾燥時は放出する、まるで呼吸するような働きをします。

これにより、室内を快適な湿度40~60%に自然とコントロールします。

梅雨のジメジメ感を和らげ、冬の過乾燥を抑制。結露やカビ・ダニの発生も抑えられ、エアコンに頼りすぎない省エネな暮らしを実現できます。

②【脱臭効果】:気になる生活臭を抑え空気を清潔に

多孔質構造は湿気だけでなく、ニオイ分子も吸着。

トイレ臭、ペット臭、生ゴミ臭など、水に溶けやすい臭い成分を効果的に取り込みます。

また、ホルムアルデヒドなどの有害化学物質も吸着し、シックハウス症候群対策にもなります。

気密性の高い現代住宅で、健やかな空気環境を保ちます。

③【耐火性】:万が一の火災にも安心をプラス

珪藻土の主成分は融点約1700℃の二酸化ケイ素です。

その多くが建築基準法の「不燃材料」認定を受け、火災時も燃え広がりにくく有毒ガスも発生しにくい安心素材です。

熱を伝えにくい性質もあり、室内の温度変化を和らげ冷暖房効率も上げてくれます。

④【安全性】:化学物質を抑えた健やかな空間

自然由来の珪藻土は、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドやVOCをほとんど含みません。

むしろ空気中の化学物質を吸着する製品もあり、化学物質に敏感な方や小さなお子様のいる家庭に最適です。

優れた調湿機能でカビの発生も抑制します。

現在の建材用珪藻土にアスベストは使用されていないので、信頼できる製品なら安心です。

⑤【デザイン性】:多様な表情で空間を彩る

左官職人の手仕事が、自然で温かみのある風合いを生み出します。

コテの動かし方で表情が変わり、光の陰影が空間に奥行きを与えます。

色も質感も自在にカスタマイズ可能です。世界に一つだけのオリジナルな壁が、住む人の感性に応える空間を作り出します。

珪藻土と他の自然素材塗り壁
(土壁・漆喰・砂壁・シラス壁)を比較

自然素材の塗り壁には、それぞれに個性があり、得意なことも異なります。

「他の自然素材の塗り壁とは、どう違うの?」「結局、うちの家に一番合うのはどれなんだろう?」と気になる方もいるのではないでしょうか。

そこでここでは、代表的な自然素材の塗り壁である「土壁」「漆喰」「砂壁/聚楽壁」「シラス壁」を取り上げ、珪藻土と比較しながら、それぞれの特徴と違いを分かりやすく整理しました。

素材 主な特徴 珪藻土との主な違い
珪藻土 調湿特化型
非常に高い調湿性。デザイン自由度も高い。
 
土壁 バランス型
調湿、蓄熱、耐火、安全性。厚塗りでき、構造体にもなりうる。
構造材としても使える。
蓄熱性が高い。施工に時間がかかる。
漆喰 美観・耐久型
白く美しい、防カビ、耐水性。お城や蔵で実績。
耐水性・防カビ性が高い
調湿性は珪藻土より劣る。ツルツルの仕上がり
砂壁/聚楽 意匠重視型
和室の伝統的な仕上げ。上品な風合い。
調湿性能は低い。表面が剥がれやすい。
伝統的な和の意匠。
シラス壁 高機能型
高い調湿・消臭性。100%自然素材を謳う製品も。
火山灰由来。消臭性能で優位。材料費が高め。

もう少し詳しく、それぞれの素材を珪藻土と比べながら見ていきましょう。

珪藻土ならではの大きな特徴【調湿性とデザイン性】

珪藻土の最大の魅力は、圧倒的な調湿性能です。

湿気を吸ったり吐いたりする力が他の素材と比べて群を抜いて高く、お部屋の湿度を快適に保ってくれます。

また、色や塗り方のバリエーションが豊富で、ザラザラした質感からなめらかな仕上がりまで、お好みのデザインを楽しめるのも珪藻土ならでは。

ただし、珪藻土そのものは固まらないので、何らかの固化材と混ぜて使う必要があります。

土壁(つちかべ)との比較

土壁は、日本の伝統的な建築で長く使われてきた素材です。

珪藻土と比べると、壁を厚く塗ることができ、建物の構造の一部にもなりうるのが大きな違い。

その厚みのおかげで、熱を蓄えてじんわり放出する蓄熱効果があり、室温を安定させてくれます。

調湿性能もありますが、珪藻土ほどの即効性はありません。

また、施工に手間と時間がかかるため、現代では少なくなってきています。

土壁の特徴については下記記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

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漆喰(しっくい)との比較

漆喰は、お城の白壁でおなじみの、ツルツルとした美しい仕上がりが特徴。

珪藻土と比べると、カビに強く、水にも強いので、水回りにも使えるのが利点です。

ただし、調湿性能は珪藻土には及びません

また、漆喰は硬く仕上がるため、ひび割れしやすいという面も。

見た目の美しさと耐久性を重視する方には漆喰、調湿性とデザインの自由度を求める方には珪藻土、という選び方になるでしょう。

漆喰の家については下記記事でもお話ししています。あわせてご覧ください。

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漆喰の家

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砂壁(すなかべ)/ 聚楽壁(じゅらくへき)との比較

砂壁や聚楽壁は、和室の伝統的な仕上げ材で、上品な風合いが魅力。

キラキラとした砂粒が入った独特の質感は、珪藻土では出せない味わいです。

ただし、調湿などの機能性はほとんど期待できません。また、触るとポロポロと表面が剥がれやすいのも難点。

珪藻土なら、和風の質感を出しながら、しっかりとした調湿機能も持たせることができます。

シラス壁との比較

シラス壁は、鹿児島のシラス台地の火山灰を使った素材。

珪藻土と同じく高い調湿性能を持ち、さらに消臭効果では珪藻土を上回るとも言われています。

ただし、シラス壁は材料費が高めで、扱える職人さんも限られています。

珪藻土の方が、色や質感のバリエーションが豊富で、施工できる業者も多いため、選択肢の幅が広いと言えるでしょう。


もちろん、どの素材にも良さがあります。

デザイン、機能、コスト、お手入れのしやすさなど、何を一番大切にしたいかによって、選ぶべき素材は変わってきます。

調湿性能とデザインの自由度を重視するなら、珪藻土はおすすめです。

珪藻土の壁の気になる点
【デメリットと上手な付き合い方】

珪藻土の壁には知っておくべき気になる点(デメリット)もあります。

ここでは、代表的なデメリットを正直にお伝えするとともに、それぞれとどう向き合っていけば良いか、具体的な「付き合い方」と「考え方」のヒントをご紹介します。

珪藻土の壁のデメリット
  • ひび割れ・粉落ちの可能性
  • 汚れ・シミへの注意
  • 製品による品質のばらつき
  • コスト面の考慮

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

【ひび割れ・粉落ち】自然な特性と捉え、塗り重ねで元通りに

珪藻土の塗り壁では、乾燥時の収縮により髪の毛のような細かなひび割れが生じることがあります。

また、手で触ると白い粉が付く「粉落ち」も、特に「自然素材100%」を謳う製品で見られる現象です。

ひび割れは自然素材ならではの特性です。

施工時には職人さんが下地にメッシュシートを伏せ込むなどの工夫をしてくれますし、もし発生しても同じ珪藻土を薄く塗り重ねれば簡単に補修できます。

構造には影響ありませんから、むしろ「味わい」として楽しむ心の余裕も大切です。

粉落ちへの対処は、日常的に壁を優しく扱うことからです。

ホコリは乾拭きで軽く払い、気になる部分には透明な保護剤を部分的に塗布する方法も。

年月が経ったら珪藻土を塗り重ねて再仕上げすれば、新品同様に蘇ります。

【汚れとシミ】薄く削れば問題なし!完璧を求めない

珪藻土は吸水性が高いため、濡れた手の跡や油跳ね、こぼした液体がシミになりやすい特性があります。

白っぽい壁は手垢も目立ちやすくなります。

対策としては、水まわりでは腰から下を避けて採用したり、キッチンではコンロ周りをパネルで保護したりしましょう。

汚れてしまったら、軽いものは乾いた消しゴムで優しくこすり、頑固な汚れは細かい紙やすり(#400程度)で表面を薄く削ります。

塗り壁は下地まで同じ素材なので、削っても色が変わらないのがメリットです。

小さな汚れは「暮らしの記憶」として残すのも一つの考え方。

完璧を求めすぎず、経年美として楽しむ大らかさも、自然素材と上手に付き合うコツです。

【製品選びとコスト】JIS規格や含有量を確認する

珪藻土製品は含有量が20〜80%と幅があり、安い製品では期待した効果が得られないこともあります。

また、施工費用は1㎡あたり6,000〜10,000円程度と、ビニールクロスの数倍になります。

製品選びでは、JIS規格基準やF☆☆☆☆等級(ホルムアルデヒド発散量で最も厳しい等級であるか)を確認し、信頼できるメーカーや工務店を選ぶことが大切です。

地域の気候に合った性能を、プロのアドバイスを聞きながら選びましょう。

コスト面では、リビングや寝室など長時間過ごす場所に絞って採用するのもアリです。

調湿効果による光熱費削減や、貼り替え不要の耐久性を考えれば、「快適な暮らしへの投資」として十分価値があります。


珪藻土のデメリットは、知識と工夫で対処できます。

手をかけながら育てていく心構えがあれば、年月とともに愛着が増す住まいの一部となってくれるでしょう。

それでも心惹かれる、珪藻土の壁が持つ「本物の魅力」

ここまで珪藻土の壁が持つたくさんのメリットや、他の素材との違い、そして気になる点(デメリット)と、その上手な付き合い方について詳しく見てきました。

では、それらを全て理解した上で、なぜ多くの方が珪藻土の壁を選び、その魅力に心惹かれ、長く愛用し続けるのでしょうか。

それは珪藻土には単なる機能性だけでは説明しきれない、私たちの五感に直接響くような、奥深い良さがあるからです。

珪藻土の機能では語れな魅力は以下の3つの魅力に集約されます。

  1. 五感で感じる「空気の質」と「空間の心地よさ」
  2. 心身に優しい「自然素材に包まれる安心感」
  3. 時と共に育む「愛着」と「経年美」

①:五感で感じる「空気の質」と「空間の心地よさ」

珪藻土で仕上げられた部屋に入ると、ふわりと感じる清々しい空気感。

それは言葉にしづらい、身体が自然と「心地よい」と感じる特別な感覚です。

夏の湿気はカラッと爽やかに、冬の乾燥はしっとりと優しく。

エアコンや加湿器の人工的な快適さとは違い、まるで森の中にいるかのように、壁が自然に呼吸して空間の空気を整えてくれます。

光は柔らかく拡散し、音の反響も適度に抑えられ、穏やかな空間に。

珪藻土の壁は五感すべてに優しく働きかけ、「我が家が一番」と心から思えるような家を育んでくれるのです。

②:心身に優しい「自然素材に包まれる安心感」

珪藻土は太古の植物プランクトンが化石となってできた、大地由来の天然素材です。

壁に触れた時のひんやりとした温もり、かすかに感じる土の息吹。

それは化学素材では得られない、深い安心感をもたらします。

小さなお子様やアレルギー体質の方、ペットにとっても、化学物質の心配が少ないのも安心です。

家族みんなが心から安心して過ごせる、そんな当たり前だけれど何より大切な暮らしの土台を、珪藻土の壁はそっと支えてくれます。

③:時と共に育む「愛着」と「経年美」

工業製品が時間と共に劣化するのとは対照的に、珪藻土の壁は使い込むほどに味わいを深めていきます。

年月が経って色合いが落ち着き、小さな傷や補修の跡も「住まいの歴史」として刻まれる。

それは家族だけの、かけがえのない記憶です。

手間をかけ、愛情を注ぎながら住まいと関わることで、家への愛着はより深くなります。

画一的でない、暮らしの息吹が感じられる温もりある空間。

珪藻土は、住む人の人生と共に成熟していく家を実現してくれる素材なのです。


珪藻土の本質的な魅力は、機能だけでは測れません。

壁が生きているかのように住む人に寄り添い、働きかけてくれる。

そこには物質を超えた温かい「何か」が宿っています。

多少の手間も含めて、それを上回る豊かさを日々実感できること。

それが、多くの人が珪藻土を選ぶ理由なのかもしれません。

こんな方には珪藻土の壁を心からおすすめします

珪藻土の壁の様々な側面と奥深い魅力をご理解いただけたでしょうか。

もし、これらの「本物の魅力」に心を動かされたなら、珪藻土の壁はあなたの暮らしを豊かに彩る素晴らしい選択となるはずです。

特に、こんな想いをお持ちの方には、心からおすすめしたいと思います。

①「家族の健康」を願い、安心できる家にしたい方

何よりも家族の健康を大切にし、化学物質をできるだけ避け、自然素材に囲まれた安心できる家で暮らしたい

そんな方には、珪藻土の壁はそれに応える素材となるはずです。

自然由来の素材がもたらす穏やかな空気感は、アレルギー体質の方や小さなお子様がいるご家庭にとって、何物にも代えがたい安心感を与えてくれるはずです。

「家は、住む人の健康を支える一番大切な場所」。

そんな価値観をお持ちなら、多少のメンテナンスがあっても、家族の健康というかけがえのない価値を優先できるのではないでしょうか。

②「本物の心地よさ」と「精神的な豊かさ」を求める方

身体が本当に求める心地よさや、心が安らぐ空間を大事にしたい

日々の忙しさの中で、そんな本物志向の豊かさを住まいに見つけたい方。

そんな方にも、珪藻土の壁は深く響くはずです。

清々しい空気、目に優しい光、落ち着いた空間が、心と体をリラックスさせます

人工的な快適さとは違う、自然な心地よさを日々感じられるでしょう。

特に気候の変化が大きい地域(京都のような盆地など)や、在宅時間が長い方、温湿度の変化に敏感なご高齢の方にとって、珪藻土が自然に整える室内環境の恩恵は大きいでしょう。

③「自然素材の個性」を愛し、住まいを育てる暮らしをしたい方

均一なものより、素材そのものの風合いや温もりを愛せる。

手間ひまも楽しみながら、家と一緒に歳を重ねていきたい

そんな方なら、珪藻土の壁は、愛着を持って育てていく住まいにしっくりと馴染みます。

手仕事の温もりや光で変わる風合い、柔らかな色とマットな質感は、観葉植物や無垢材とも相性抜群です。

ひび割れや汚れも個性と捉え、手入れを楽しみながら家と共に成長する喜びを感じられるでしょう。

暮らしの質を重視し、環境への配慮やDIYに関心がある方にも、珪藻土は魅力的な素材です。

京都の気候風土を知る工務店が語る、珪藻土と家づくり

片山工務店は、京都の気候風土を深く理解し、自然素材を活かした家づくりを大切にしています。

珪藻土もその一つとして、京都の暮らしに本物の心地よさをもたらす素材です。

京都で50年以上家づくりに携わってきた経験から、珪藻土の本当の価値は数値では表せないところにあると考えています。

手間がかかることもある珪藻土ですが、それも含めて「住まいと共に生きる」ということ。

補修の跡も、経年変化も、そこで暮らした家族の物語になっていく。

そんな考え方を大切にしています。

私たちは、お客様一人ひとりの想いに寄り添い、無垢材や漆喰、そして珪藻土といった自然素材の力を最大限に引き出します。

職人の確かな技術と経験で、京都の地に調和し、世代を超えて愛される住まいを丁寧に形づくります。

それは、ただ美しいだけでなく、住むほどに愛着が深まる、健やかで快適な暮らしの実現です。

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片山工務店の想い

【京都らしい住まい】京都で自然素材の家を建てるなら、株式会社片山工務店(本社:京都市山科区)へ。無垢材などの自然素材と、風や光を取り入れるパッシブデザインで、京都の町並みに調和する「人と自然が優しくつながる住環境」を実現します。

まとめ:珪藻土の壁で深呼吸したくなる暮らしに

ここまで、珪藻土の基本的な特徴から、その優れた機能性(調湿、脱臭、耐火、安全性)、デザインの可能性、そして他の自然素材との違いまで、多岐にわたる魅力をお伝えしてきました。

珪藻土の壁がもたらす最大の価値は、日々の暮らしの中でふと深呼吸したくなるような、清々しく健やかな空気感と、心から安らげる「本物の豊かさ」を実感できる点にあるのではないでしょうか。

私たち片山工務店は、ここ京都で創業以来50年以上にわたり、自然素材の力を活かしたオーダーメイドの家づくりを手掛けてきました。

珪藻土をはじめとする自然素材への深い知識と、長年培ってきた確かな技術、そして何よりもお客様一人ひとりの想いに真摯に寄り添うことを大切に、「本当に心地よい」「自然と共に呼吸する」家づくりを実現することを目指しています。

もし、珪藻土の壁がもたらす「本物の豊かさ」や、自然素材を活かした家づくりにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度、私たちにお声がけください。

あなたの理想の暮らしについて、じっくりとお話をお伺いし、長年の経験と知識をもって、その想いを形にするお手伝いをさせていただきます。

この記事を書いた人
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片山 善晴

京都府拠点の株式会社片山工務店代表取締役/1969年京都生まれ。大阪工業大学建築学科卒業後、ゼネコンにて大規模建築の現場管理、阪神大震災復興を経験。1997年片山工務店入社、2004年より現職。設計・現場管理担当/一級建築施工管理技士、二級建築士、エコハウスマイスター保有/ 「不易流行」を信念に、伝統技術と新技術を融合させ、顧客一人ひとりの夢や想いを形にすることを使命とする。建築を通じた地域社会への貢献を目指す。

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