漆喰の家

漆喰の家 | 自然素材

一般的な漆喰の家とは?

漆喰の家とは、一般的に自然素材である漆喰を壁などに採用した住まいを指し、体に優しい健康的な空間になるとイメージされています。

その主なメリットとしては、漆喰が持つ調湿性能で湿度を和らげ、匂いも吸い取ってくれるので空気がキレイになる点や、吸湿性能でカビが発生しにくいといった機能的な点が挙げられます。

一方で、漆喰の家を検討する上での一般的なデメリットや懸念点としては、職人による手仕事のため、安価なビニルクロスと比較するとかなり高額になることや、素材の特性上、ひび割れや剥離・メクレが生じること、手垢などの汚れ処置を心配される声があります。

片山工務店が考える漆喰の家とは?

漆喰が使われた設計事務所の片山工務店の事例①:階段部分

私たち片山工務店は、現代の住まいが抱える課題を踏まえ、独自の視点で「漆喰の家」づくりに取り組んでいます。

なぜ今、漆喰の家なのか? 現代の住まいと片山工務店の考え

現代の住まいは「夏は涼しく冬は暖かい家」という理想のため、高気密高断熱化が進み、エアコン(空調)による冷暖房が標準となっています。

しかし、その結果、特に夏場、冷房に頼り切りの住まいでは身体への負荷が大きく、体調を崩すことがあるという課題も生まれています(自律神経に影響を及ぼすことも)。

高気密高断熱が標準となった現代において、私たちはその性能を活かしつつ、エアコンだけに頼らない暮らしのために、さらに一歩進んだ快適さと健やかさを追求したいと考えています。

そこで私たちが着目したのが自然素材である「漆喰」です。

漆喰を提案したいと考える主な理由は以下の通りです。

理由1:京都の気候に対応する「湿気対策」として

特に湿度の影響を受けやすい京都のような気候による湿気対策として、漆喰の優れた調湿性能は非常に効果的です。

室内の湿度を適切に保ち、ジメジメとした不快感を和らげ、結露やカビのリスクを低減します

これは、高気密高断熱住宅において特に重要な要素となります。

理由2:「人にも環境にも優しい」漆喰という選択

季節ごとの住まい方を考えたとき、漆喰は化学物質の心配が少ない自然素材なので、健やかな室内環境になります。

また、製造から廃棄に至るまで環境への負荷も少ないため、人にも環境にも優しい素材です。

ご家族の健康を守る上で、また持続可能な社会を考える上でも、漆喰を選ぶことは大きな意味を持つと考えています。

理由3:手仕事が生む「素敵なテクスチャー」の魅力
漆喰が使われた設計事務所の片山工務店の事例①:ライト

機能性だけでなく、空間の質を高める意匠性も大切です。

私たちは特に漆喰に骨材(砂など)を混ぜ合わせることで、左官職人の手仕事による温かみのある、デザイン的にも素敵なテクスチャーを持つ「砂漆喰壁」をご提案しています。

これにより、画一的ではない、味わい深い空間を創り出すことができます。

片山工務店独自の進化:「そらどま仕様」による「呼吸する家」

私たちは、単に漆喰を内装仕上げとして採用するだけでなく、その性能を最大限に引き出すための独自の工夫を施します。

それが「そらどま仕様」です。

そらどまとは?

「そらどま」とは、太陽熱(そら)と地熱(土間)を利用した、自然エネルギーを取り入れる住宅のコンセプトです。​
屋根で集めた空気や地面の安定した温度を活用し、冬は暖かく、夏は涼しい快適な環境を作ります。
この考え方は、建築家の丸谷博男氏と一般社団法人エコハウス研究会によって提唱されました。​
日本の伝統的な知恵と現代技術を融合させ、持続可能な暮らしを目指しています。

漆喰が持つ「調湿してくれ空気がキレイ」という性能を本当に活かすためには、壁の内部、つまり漆喰の背面(外壁や屋根側)の壁体内に湿気を溜めないことが重要です。

そこで、壁体内の通気を促す「そらどま仕様」を同時に施すことで、単なる漆喰の家を、家全体が健やかに呼吸し湿気を効果的に排出する「呼吸する家」へと進化させます。

これが、私たちがご提供する「そらどまの家」「そらどま仕様」であり、一般的な漆喰の家との明確な差別化ポイントです。

私たちが本当に届けたい「目に見えない性能」という価値

私たちがこの「呼吸する家」を通して最も大切にしたいのは、見た目だけでなく、「目に見えない性能」がもたらす価値です。

漆喰(調湿された家)を多用し、「そらどま仕様」と組み合わせることで生まれるキレイな空気の空間は、多くのお客様が実感される「ぐっすり眠れる」環境をつくりだします。

この目に見えない性能が、日々の暮らしの中のストレスを軽減してくれるのです。

これは、健康で心地よい暮らしを求めるお客様の想いと、私たちの家づくりへの哲学が重なる点だと考えています。

ですから、私たちが特に『お客様に知ってほしい』のは、漆喰(弊社では骨材を混ぜて仕上げる砂漆喰壁を提案します)そのものの質感・空気感はもちろんですが、それ以上に、エアコンにより「空気をかき回しての涼しさ」とは違う、「湿度をコントロールした涼しさ」がいかに快適かということです。

この自然で健やかな心地よさこそ、私たちが漆喰の家を通してご提供したい本質的な価値なのです。

ぜひ、漆喰や無垢の木、自然素材を採用しながら呼吸する仕様で造るそらどまの家(仕様)の空気感・温熱環境・香りを味わって頂きたいです。

片山工務店が考える漆喰の家の魅力

片山工務店の「漆喰の家」、特に独自の「そらどま仕様」を取り入れた住まいがもたらす魅力は、住む人の生活と心に深く響く、健やかさと本物の心地よさです。

ストレスが減り、ぐっすり眠れる毎日の快適さ

この家に住むことで期待できる最も大きな変化の一つは、生活面での快適さです。

暑い日も寒い日も温熱環境によるストレスが激減し、快適に過ごせるようになります。

家の中の温度や湿度が安定することで身体への負担が和らぎ、多くの方が「ぐっすり眠れます」と、睡眠の質の向上を実感されています。

心から安らげる「家が一番快適な居場所」へ

「そらどま仕様」と漆喰の併用によって、リビング、寝室、廊下など、どこにいても温熱環境によるストレスが無くなります

夏のジメジメした不快感や、冬の部屋ごとの大きな温度差から解放されることは、心理的な安らぎにつながり、「家が一番快適な居場所」だと心から感じていただけるようになるでしょう。

光と空間が織りなす穏やかで優しい時間

「呼吸する家」での一日は、心地よい目覚めから始まります。

ぐっすり眠れて気分よく朝を迎えられるだけでなく、日中の過ごし方にも質の高い変化が生まれます。

漆喰の壁は光を柔らかく受け止め、日中の自然光や夜間の照明、それぞれの光線は漆喰による吸収と反射で独特の柔らかな光へと変貌します。

これにより、一日を通して目にも優しい、穏やかな光環境の中でリラックスして過ごすことができます。

お客様の声が示す快適さ

この「そらどま仕様×自然素材」を採用されたお客様の声は、この快適さを裏付けています。

例えば、「藤村邸」のインタビューでお伺いしたお声によれば、以前のお住まいでの厳しい温熱環境から解放され、「温度差のストレスがないだけで暮らしが本当に楽になった」「空気が気持ちいい」といった喜びの声をいただきました。

ぜひ、片山工務店がご提案する漆喰の家の、その質感や空気感、そして何よりも、エアコンに頼る涼しさとは違う「湿度をコントロールした涼しさ」がいかに快適であるかを、ご自身で確かめてみてください。

片山工務店が漆喰の家を手がける上での工夫

漆喰が使われた設計事務所の片山工務店の事例①:階段部分②

お客様に心から満足いただき、長く快適に暮らしていただける漆喰の家「そらどまの家」をお届けするために、片山工務店では設計から施工、そしてその先まで、長年の経験に基づいた様々な工夫を凝らしています。

設計の考え方:土地と暮らしに寄り添う計画

その土地の力を活かす計画力

まず家を建てる土地の周辺環境(自然環境、方角、周辺建物環境)を丁寧に読み解きます。

その土地の力を最大限に引き出し、お客様のご希望の住まいを実現するために、平面計画を行い、最適な空間構成、窓の位置、軒の出や建物形状などを導き出します。

一邸一邸に合わせた最適な仕様検討

私たちのコア技術である「そらどま仕様」は、どのレベルまで導入するかをお客様のご予算と照らし合わせて、じっくりと検討します。

漆喰の採用についても同様に、「どこの環境を重要視されるか」をお客様との対話の中で丁寧に見極め、ご予算の中で出来る範囲でご採用いただけるよう、最適なプランをご提案します。

自然素材を中心とした素材選び

自然素材を中心にご提案することを基本とし、ビニルクロスは可能な限り採用しない方針を日頃からお伝えしています。

施工のこだわり:独自技術と真摯な取り組み

独自技術「そらどまの家」(仕様)のご提供

片山工務店ならではの強みである呼吸する家「そらどまの家」(仕様)をご提供できます。(ただし、高性能な仕様のため、導入レベルはご予算に応じて柔軟に対応いたします。)

左官技術の継承と未来への責任

美しい漆喰壁を実現するには、下地処理の技術、塗り壁の技術が欠かせません。

しかし、近年、左官職人が激減しているのは業界全体の深刻な課題です。

私たちはこの大切な技術を守るため、信頼できる職人さんとの連携はもちろん、大工と共に左官職人の人財確保と技術の継承にも力を入れています。

将来的には、弊社の大工が砂漆喰まで施工できるようになることを目標として、現在準備を進めております

湿式工法への現場での細やかな配慮

漆喰工事は水を使う「湿式工法」です。

施工中と乾燥までの期間は建物内の湿度が上がるため、木材など他の部分への影響が出ないよう、多湿にならないよう現場の換気に細心の注意を払って施工を進めます。

デメリットやリスクも正直にお伝えします

漆喰には事前に知っておいていただきたい点もあります。

職人の手仕事のため安価なビニルクロスと比較するとかなり高額になります。

また、自然素材特有の性質としてひび割れ(クラック)が発生することがありますが、構造的な問題がない限り(浮いていない限り)、それは特性とご理解いただく必要があります。

この点については事前にしっかりと説明し、ご納得いただいた上で採用を進めます。

剥離・メクレが生じる可能性や、手垢などの汚れ処置についても、懸念される点としてきちんとお伝えします。

未来を見据えて:長く住み継ぐための工夫

今回のテーマである「漆喰」は、将来的には部分補修が可能な素材です。

そのため、家族構成やライフスタイルが変わっても、メンテナンスをしながら長く大切に住み続けることができます。

また、自然素材であるため、将来家を解体する際も廃棄物が自然に還りやすく、環境保全にもつながるというメリットがあります。

まとめ:漆喰の家で、豊かで健やかな未来を叶えませんか?

ブルーベリーハウス

私たちがこの家づくりを通じて、最終的にお客様に提供したいと願う未来。

それは、ますます深刻になる温暖化や夏の暑さ対策といった社会的な課題に応える環境保全の観点からも優れた省エネ住宅(環境に負荷の少ない住まい)であり、同時に、人や環境に優しい家で、日々の温熱環境へのストレスから解放され、いつまでも健康で豊かに暮らせる住まいです。

漆喰や無垢の木といった自然素材が持つ独特の質感。

そして、「そらどま仕様」が生み出す清々しい空気感、穏やかな温熱環境、やさしい香り。

これらは、言葉で説明するよりも、実際に体験していただくのが一番です。

「ブルーベリーハウス」(モデルハウス)の見学・体感を是非ともお勧めします

モデルハウスでは、漆喰や無垢の木、自然素材を採用しながら呼吸する仕様で造るそらどまの家(仕様)の素晴らしさを、五感で感じていただけます。

そして、エアコンにより「空気をかき回しての涼しさ」とは違う、「湿度をコントロールした涼しさ」がいかに快適かを、きっと発見していただけるはずです。

京都で漆喰の家、自然素材を活かした新築、あるいはリフォーム・リノベーションをご検討中でしたら、どうぞお気軽にご相談ください。

京都の工務店として、地域に根ざし、お客様一人ひとりの想いに寄り添うことを大切にする片山工務店が、皆様の理想の住まいづくりを心を込めてお手伝いさせていただきます。

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